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奇人変人のお庭(1)

【このテーマの説明】 しほ 2008/08/17

生まれてから、庭を持ったことがありません。
庭について考えてみた時、約1年半前にオープンした会社の直営店設計のことが思い浮かびました。棟梁と屋根のてっぺんに登ったり、棟上をしたり。庭の設計にも携わりました。

お店の庭はさほど広くはないのですが、大きな石が横たわっています。それは、岡山の一宮で掘りおこされた万成石。
寺田さん、という方が手がけたものです。
独特な雰囲気な・・・・というか、かわいくておしゃれなおじいちゃんです。
その方が顔をくしゃくしゃにして言うのです。
「この石は後にも先にも出てこないよ。10年後が楽しみだね。」

社長はノリノリで万成石を購入しようとしました。
私は狭い庭に何メートルもある大きな万成石を配置するのには大反対。それもその万成石だけではなく、周りに小さいのを散りばめると言うのです。

お店のすぐ横には本社工場があります。店から庭を眺めた時、店の壁があり背丈のある木々があるものの、本社工場の肌が見え興ざめしていました。

「木のふもとに大きな石を置くことで目がそっちにいくんだ。そうすると、隣の建物は気にならない。」

なんだかんだで私は説得され、その石を置くことになりました。

お店オープンの一ヶ月前、クレーンでの搬送が行われました。庭の設計が遅れたため、ほぼ出来上がった建物の上をクレーンでつるされた石が乗り越える、という搬送形態。万が一、石が落ちたら壁は崩れ、窓ガラスもステンドグラスも粉々です。

無事に終わりました。しかし後で聞いた話、クレーン車の重量を間違えたらしく石の重さに耐えられたのは奇跡だね!と言われぞっとしました。

これが私の人生で初めての庭エピソード。

今日、その庭の水遣りをしました。
エピソードを思い出し、その石を見ました。搬入したてからすると地肌が色を増し、庭になじんできました。

ちょうど、寺田さんが来店され石のスケッチをしていました。

http://www.koeido.co.jp/anniversary_fujiwara_1.html
このお店、設計士、木の彫刻家、石の彫刻家の技がつまった空間。それも奇人変人ばかりです。ぜひ、一度どうぞ。
(最後はちゃっかり宣伝です(笑)。)




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PUTON 2008/08/19

しほさん、投稿ありがとうございます。

奇人変人の庭って、かなりおもしろいですね。というのは、どうも日本の庭って、とんでもない奇抜な発想で進化してきたような気がするものですから。

なぜかとうと、大きな庭が持てないとなると、坪庭でしょ、それから水が流せないとなると、枯山水。ふつう、水の流れを庭に表現しようとしたら、どう考えても水を使うと思うんですね。それが、水を抜いてしまって「どうだい、水が見えるだろ?」っていうわけですから。

枯山水なんか、最初にそれを持ち出した庭師は、間違いなく「お前、アタマ、変じゃない? 水、ないもん」なんていわれたんじゃないでしょうか(笑)。でも、こういう奇抜な発想がなかったら、現在の日本庭園はなかったと思いますね。

そういう意識でしほさん宣伝のお庭を見ると、やっぱりいい庭ですね。私なんか、そのお庭ができた直後に、写真撮影に行った口ですから(笑)。確かに、寺田さんの石って、妙に愛嬌があります。お話ししたことはありませんが、しほさんのメッセージと写真のお顔を拝見する限り、ご本人もきっと愛嬌がおありの方なんでしょうね。

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