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PUTON 2009/11/06

サンデーファーマーとして米を作り、庭で野菜を作るようになったせいか、このごろ自給には二つの視点があると思うようになりました。

よく話題になる自給率40%の日本を起点に、国や世界との関連で見る外向きの自給と、自分の生活や身体感覚で捕らえる内側に向う自給の二つの視点です。そんな気持ちでいたところ、たまたまこの本を読みずいぶん勉強になりました。

何より驚いたのは、自給率40%のなかには、10アールで年間1,200kg程度の収穫がある私たちのお米は入っていなかったことです(^^;)。1990年以降、「耕地30アール以下、または年間農産物販売額50万円以下の農家」は自給的農家として「統計上はもちろんのこと、政策の対象から外した」とあります。

ところが、その一方で自給的農家は年々増えつづけ、農産物直売所を生み出すに至り、その売上高は推計で6,000億円超えるという下りにまたビックリ。これって、こちらの記述と読み合わせると、2006年の国産農作物の出荷額10兆2,000億円の6%近くにもなります。なんでこれが自給率に反映されないのか不思議です。

もう一点、米や野菜を作ることには、数字では表現できない大切な価値があると思います。それは、自給をすることで、育てること食べることにとどまらず、天候に敏感になり、昆虫に愛着がわき、自然や生き物を畏怖するような気持ちになることと関係がありそうです。たんに私が年を取っただけかもしれませんが(笑)。

「牛乳を配達する人間はこれを飲む人間より健康である」

本のなかで引用されているこの諺は、まさに人間の内側に向う自給の効用を象徴する言葉ではないかと思いました。「自給って、ナニ?」と、ちょっとでも疑問の方にはお勧めの一冊です。

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